Geminiでできること、意外に使われていない便利な機能を営業業務フロー別で解説

「Geminiでできること」の機能一覧のイメージ図

結論:Geminiはテキスト生成・Deep Research(ディープリサーチ)・Googleワークスペース連携など多彩な機能を持ちますが、営業チームにとって特に価値が高いのは「顧客調査の自動化」「Gmail統合による返信効率化」「スプレッドシートでのデータ分析」の3領域です。本記事では業務フロー別に「今すぐ使える機能」をご紹介します。

Geminiでできることって結局何?こう感じているビジネスパーソンは多いはずです。SNSで新しい機能情報やニュースを眺めても、自分の業務のどこで使えるかがわからないのが実態です。

この記事では「顧客調査→提案書準備→メール・スプレッドシート→会議記録」という営業でよくある実際のフロー順に機能を整理します。「Geminiでできないこと」も記載し、AI活用の期待値を正しくセットします。

なお、Geminiをはじめて触る方・そもそもGeminiとは何者か、から知りたい方はGeminiの使い方ガイドからお読みください。

目次

Geminiでできることを5つのカテゴリで整理

結論:Geminiの機能は「テキスト生成」「マルチモーダル」「リサーチ」「Google連携」「エージェント」の5カテゴリに分類できます。営業職に直結するのはリサーチとGoogle連携の2領域です。

カテゴリ別機能早見表

下の表は2026年5月時点の公式情報を基に整理しています。プラン条件・回数制限は変更される場合があります。

カテゴリ機能できること
テキスト生成メール下書き・提案書ひな形・要約自然文でたたき台を生成
マルチモーダル画像認識・PDF読み込み資料・名刺・契約書の内容を抽出
リサーチDeep Research複数サイトを自動調査しレポート化
Google連携Gmail・スプレッドシート・ドキュメント・ドライブ既存ツール上でAI補助
エージェントGemini Live(音声)スマートフォンでリアルタイム音声会話

【出典: https://support.google.com/gemini/answer/16275805

ChatGPTと比べてGeminiが「特に優れる」機能

GeminiとChatGPTを機能で比較するとき、「どちらが賢いか」より「どちらが自分の業務環境に深くつながるか」で判断するのが正確です。

すでにGmail・Googleドライブ・Google Meetを業務で使っている組織にとって、GeminiはこれらのツールとネイティブにつながるAIです。ChatGPTはGPT Actions経由で外部サービスと連携しますが、GoogleワークスペースとのネイティブなAI統合という点ではGeminiに優位性があります。

一方、ChatGPTはプラグインエコシステムの充実度やコーディング補助で強みを持ちます。「どちらかだけ使う」より「業務環境に応じて使い分ける」のが現実的な正解です。

営業の「顧客調査」でGeminiができること

結論:Gemini Deep Researchは商談前の企業調査を自動化し、複数サイトの情報を1本のレポートに集約します。無料プランでも月5件まで試せます。毎日使うならワークスペース契約が現実的です。

商談前に相手企業のプレスリリース・IR・競合状況を調べるのは営業の基本作業です。ところが、これが意外に時間を食います。複数サイトを回り、読み、自分でメモにまとめる。この工程をGemini Deep Researchは代行します。

Deep Researchのプロンプト例(指示文)

「【顧客企業名】の最新IRとプレスリリースを基に、次回商談での課題仮説を3つ挙げてください。各仮説にはその根拠となる情報源を付けてください」

このプロンプト1本で、Deep Researchが複数の公開情報を自動で検索・統合し、商談準備レポートを生成します。30〜45分かかっていた事前調査が5〜10分に短縮されます。

Deep Researchで得た情報を基にさらにGeminiと壁打ちを行うことで、商談前の事前準備の大幅な質向上が実現できます。

営業の「提案書・メール」でGeminiができること

結論:GmailとGeminiの連携、スプレッドシートのGemini機能は、プランによって利用条件が異なります。個人GmailではGoogle AI Pro以上が必要。法人ワークスペースではGmail内GeminiはBusiness Starterを含む全プランで標準包含、ドキュメント・スプレッドシート・スライド等のGemini機能はBusiness Standard以上が必要です。

GmailとGeminiの連携

1日数十通のメールを処理する営業担当者にとって、Gmailへの返信作業は大きな時間的負担です。GeminiのGmail連携機能は、この工程を大幅に効率化します。

利用条件(2026年5月時点)

アカウント種別Gmail Gemini機能必要プラン
個人Googleアカウントメール要約・返信案生成・Help me writeGoogle AI Pro以上(2,900円/月〜)が必要
法人Workspaceアカウント同上+組織全体での管理機能全Workspaceプランで標準搭載

【出典: https://workspace.google.com/products/gmail/ai/

GoogleワークスペースはBusiness Starterを含む全プランでGmail内Geminiが使えます。個人アカウントの場合はGoogle AI Pro以上への加入が前提です。 ただし「GmailのGemini」と「ドキュメント・スプレッドシート・スライド・Meet・ドライブ・チャット内のGemini機能」は別物です。後者はBusiness Standard以上でのみ利用可能です。アップデートやプラン変更によって変更可能性はありますので、よく公式ページをご確認ください。
【出典: https://workspace.google.com/pricing.html

具体的な使い方例は2つです。Gmail上段にあるGeminiアイコンをクリックして出てくるサイドパネルの①「このメールを要約」をクリックして、メールを即座に要約して内容を確認。

GmailのサイドパネルでGeminiがメール要約を提案する画面

②次に、「文書作成サポート」アイコンで文脈を踏まえた返信案を自動生成。これはGeminiがGmailの文章作成を手伝ってくれる「Help me write」と呼ばれる便利なAI機能です。

Gmail返信画面の「文書作成サポート」アイコン

こんな形でGeminiをGmailでうまく使うことで、メールを読む時間、書く時間を大幅に短縮できます。

Geminiの料金プランを詳しく確認したい方はGemini料金プラン完全ガイドをご覧ください。

スプレッドシートとGemini

GeminiをGoogleスプレッドシート上で使う場合も、プランによって使い方が変わります。

アカウント種別Sheets Gemini機能の可否代替手段
個人無料アカウントスプレッドシート内ネイティブ機能は利用不可GeminiウェブにCSVを貼り付けて分析は可能
個人AI Pro以上Help me organize・Geminiサイドパネル等が利用可
法人WorkspaceBusiness Standard以上で利用可

【出典: https://one.google.com/about/google-ai-plans/

架電後の結果データをスプレッドシートに蓄積し、Geminiサイドパネルで「この月のアポ獲得率が低い理由を分析して」と聞くと、データを元にした仮説を提示してくれます。弊社では月次集計作業で90分かかっていた工程が15分に短縮された事例があります。

営業の「会議・記録」でGeminiができること

結論:Gemini LiveはAndroid・iOSのスマートフォン/タブレットアプリで音声会話ができる機能です。商談ロープレや移動中の情報整理に活用できます。

Gemini Liveの対応環境と利用条件

Gemini Liveを使える環境は以下の通りです。

環境Gemini Live対応
Android(スマートフォン・タブレット)対応
iOS(iPhone・iPad)対応
PCウェブブラウザ(gemini.google.com等)非対応

【出典: https://support.google.com/gemini/answer/15274899

営業での活用例を2つほど。①商談前にGemini相手にロープレをして課題を洗い出す。②商談後、移動中にスマートフォンで商談の振り返りを音声でメモし、Geminiにその場で整理させる。

PCが手元にないシーンでも使えるのが強みです。おそらくこういった音声AIは今後ますます精度も向上するはずですし、それによって業務効率化の幅も広がるので要注目です。

Geminiでできないこと

結論:Geminiには明確に苦手な領域があります。正しい期待値設定が、組織での活用定着の条件です。

できないこと・苦手なこと補足・代替手段
Excelファイルの直接ネイティブ操作Googleドライブにアップしてスプレッドシートに変換すれば分析可能
リアルタイムの社内データ参照ワークスペース連携でドライブのファイルは参照可能。SFA・CRMは別途連携設定が必要
高精度な数値計算(複雑な財務モデル等)計算ミスが起きる場合あり。結果は必ず確認。
Deep Think(高度推論)の日本語利用AI Ultra限定で米国・英語のみ提供
Gemini Agentによる複雑なウェブ自動操作AI Ultra限定で米国のみ提供

ただし、できることは日進月歩で変わりますので、公式HPなどで最新情報をゲットしてください。

Gemini でできることに関するよくある質問(FAQ)

Q1. GeminiはExcelファイルを読み込めますか?

A. GoogleスプレッドシートへのAI機能としては読み込めます。ExcelファイルをGoogleドライブにアップしてスプレッドシートとして開くと、Geminiがスプレッドシート上でデータ分析を支援します。ただし、スプレッドシート内のGemini機能にはGoogle AI Pro以上または対象Workspaceプランが必要です。無料の個人アカウントでも、GeminiウェブにCSVを貼り付ける形でデータ分析は可能です。

Q2. GeminiのDeep Research機能はどのプランで使えますか?

A. 無料プランでも月5件まで利用できます(2026年5月時点)。

Q3. GeminiでPDF資料を読み込んで要約できますか?

A. できます。GoogleドライブにアップしたPDFをGeminiに読み込ませることで要約・質疑応答が可能です。長文の契約書・仕様書・提案依頼書(RFP)の要点抽出に有効です。ドライブ上のファイルをGeminiチャット画面で「@」メンションする形で参照できます。

Q4. GeminiとChatGPTの使い分けはどう考えればよいですか?

A. 業務環境で判断するのが最も実用的です。Gmail・Googleカレンダー・ドライブをすでに業務で使っている組織であれば、Geminiのほうが連携メリットが高くなります。ChatGPTはAPIエコシステムの充実度とコーディング補助で強みを持ちます。両方を目的別に使い分けることも有効です。株式会社AnataAIのGemini法人研修では、お客様の業務環境に合わせた最適な使い分けを提案しています。

まとめ——機能を把握しても、組織に広めなければ業務は変わらない

この記事で整理した内容をまとめます。

  • Deep Researchは商談前調査の自動化に最も即効性がある
  • Gmail内Geminiは個人アカウント(AI Pro要)と法人用のワークスペースで条件が異なる。
  • Gemini LiveはAndroid・iOS専用。PCブラウザからは利用できない。

Gemini法人研修はAnataAIへ
機能を把握することは業務効率化の第一歩です。しかし「知っている」と「使っている」の間には、組織への定着という大きな壁があります。Geminiの機能を把握しても、チームに広めなければ業務は変わりません。株式会社AnataAIでは、営業チームが「翌日から使える状態」を目指すGemini法人研修を提供しています。業務フローへの組み込みまで行う、実践重視の研修です。AI推進の手段の一つとしてご検討ください。

この記事を書いた人

株式会社AnataAI 代表取締役社長 村田欣祥

村田 欣祥

株式会社AnataAI 代表取締役社長。2007年より人材ベンチャー、東証上場企業グループ会社の取締役社長を経て、2023年に株式会社ラクスへ入社。「楽楽精算」等の営業戦略に携わる。累計10年以上の営業組織マネジメントと経営経験を活かし、2026年にAnataAIを創業。

「営業職こそAIを武器に」を掲げ、現場目線の生成AI活用による営業DX・業務改善コンサルティングやAI研修を提供している。