Gemini Notebook(旧ノートブックLM)とは?自社の資料を読ませる使い方

Gemini Notebook(旧ノートブックLM)に関する記事のイメージ図

結論:Gemini Notebook(旧ノートブックLM)は、使う人が渡した資料の中だけを見て答える機能です。答えには引用が付きます。答えの質は、操作の習熟よりも、1つの問いに何を渡すかで決まります。

取引条件、製品の仕様、過去の提案書。答えがすでに社内にあるのに、聞かれるたびに誰かがファイルを探し直している。そんな会社は珍しくありません。資料が増えるほど、探す時間も、探した人しか答えられない質問も増えていきます。

生成AIに同じことを聞いても、自社の中にしかない情報は返ってきません。学習済みの知識から答える仕組みだからです。Googleが提供しているGemini Notebookは、そこを逆にした機能です。使う人が渡した資料だけを読み、その中に書かれていることだけを根拠にして答えます。

営業組織のAI活用研修を行っている当社、株式会社AnataAIが、Gemini Notebookで自社の資料を読ませて答えさせる仕組みと業務での使いどころを、Googleが公開している情報と、当社で実際に資料を読ませて確かめた動作をもとに整理しました。

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目次

Gemini Notebookとは?渡した資料の中だけで答える機能

結論:Gemini Notebookは、使う人が渡した資料だけを見て答えます。学習済みの知識から答えるチャット型の生成AIとは、答えの出どころが違います。答えには引用が付きます。同じノートブックはGeminiのアプリからも開けますが、そこから聞くと答えの範囲が変わります。

チャット型の生成AIとは答えの出どころが違う

自社の見積条件を1件も渡していない状態で「うちの最低契約期間は何カ月ですか」と聞いても、Gemini Notebookは答えを返しません。手元にある資料の中に、その記述がないからです。

チャット型の生成AIは逆の動きをします。学習済みの知識の中から、それらしい一般的な答えを組み立てて返してきます。世の中の平均的な話を知りたいときは役に立ちますが、自社の取り決めを確認したいときには使えません。返ってきた「一般的には3カ月から12カ月です」という答えは、自社の契約書の中身とは関係がないからです。

Gemini Notebookは、使う人が渡した資料を読み、その中に書かれていることだけを根拠にして答えます(出典:Google(Gemini Notebook ヘルプ))。答えの範囲を自分で決められる、という言い方もできます。渡す資料を変えれば答えも変わります。裏を返せば、何を渡すかを決めた時点で、答えの範囲はもう決まっています。

Gemini Notebookの答えは元の資料まで根拠を追える

返ってきた答えの「最低契約期間は6カ月です」という一文に付いている番号を選ぶと、その根拠になった資料の該当箇所が開きます。契約書の第何条に書かれていたのか、どの資料から拾ってきたのかを、その場で確かめられます。

Googleは、回答にインラインで引用が明記されると説明しています(出典:Google(Gemini Notebook ヘルプ))。

実務で効くのは2つです。1つは、その答えを顧客に出してよいかを判断できることです。根拠の文面を見れば、社内の言い回しのまま使えるのか、条件付きの記載なのかが分かります。もう1つは、古い数字を拾っていないかを確認できることです。引用先が3年前の資料なら、その答えは使いません。

根拠が見えない答えは、結局もう一度人が資料を探し直すことになります。引用が付くかどうかは、確認の手間が残るか消えるかの差になります。

NotebookLMからGemini Notebookに変わった名前と今の呼び方

NotebookLMとGemini Notebookは同じものです。Googleは2026年7月16日に、NotebookLMをGemini Notebookへ名称変更したと発表しました(出典:Google(The Keyword))。

すでに社内で共有していたノートブックのリンクは、自動で転送されるためそのまま使えます。対象はGoogleワークスペースの利用者と個人のアカウントの両方です(出典:Google Workspace Updates)。

呼び方は今も揺れています。日本語のヘルプでは「Gemini のノートブック」という言い方も使われていますし、ヘルプ全体のタイトルにはNotebookLMの表記が残っています(出典:Google(Gemini Notebook ヘルプ))。社内で話すときは、どちらの名前でも同じ機能を指していると考えて問題ありません。なお、Geminiに毎回同じ指示の型を持たせるGemとは別の機能です。

Geminiのアプリから開くと答えの範囲が変わる

Gemini Notebookで作ったノートブックは、Geminiのアプリ側からも同じものが表示されます(出典:Google(Gemini アプリの Notebooks ヘルプ))。同じ名前のノートブックが両方に並ぶので、どちらから開いても同じだと思いがちです。

なお、Geminiのアプリ側では、この機能は「Notebooks」という名前で表示されます。単体で使うときのサービス名がGemini Notebook、Geminiアプリの中での機能名がNotebooks、その中に作る1つ1つがノートブックです。呼び名が変わるので別の機能に見えますが、開いている中身は同じものです。

ですが、単体で使うか、アプリで使うか、どちらの入口から聞くかで答えの範囲が変わります。Gemini Notebook側で聞いた場合は、渡した資料だけが答えの根拠になります。Geminiのアプリ側から聞いた場合は、渡した資料に基づきながらも、ウェブ検索などの情報が混ざることがあるとGoogle(Gemini アプリの Notebooks ヘルプ)は説明しています。

実務での判断は単純です。答えの根拠を元の資料まで確かめたいときは、Gemini Notebook側で聞きます。社外の情報も含めて広く聞きたいときだけ、Geminiのアプリ側を使います。同じノートブックが見えているぶん、入口の違いは意識しないと気づきません。

Gemini Notebookでできること

結論:Gemini Notebookは、資料を渡して質問するだけで使えます。1つのノートブックに入れた資料は、どの資料に書いてあるかを問わず横断して答えられます。要点をまとめた形に変換することもできます。渡せる資料の形式と数には上限があり、プランによって変わります。

Gemini Notebookは資料を渡して質問するだけで使える

覚えることは3つだけです。Googleのアカウントで開く、資料を渡す、渡した資料に対して質問する。この順番で進めれば、初回から答えが返ってきます。事前の設定作業や学習作業は必要ありません。

Gemini Notebookに渡せる資料の形式と数の上限

渡せる資料の形式は、PDF、ウェブサイトのURL、YouTube動画、音声ファイル、Googleドキュメント、Googleスライド、Googleスプレッドシート、テキスト、マークダウン、Word、PowerPoint、CSV、画像、ePub、Googleドライブのファイル、Geminiとのチャットです(出典:Google(Gemini Notebook ヘルプ))。公式ページでは、これらを「ソース」と表記しています。

量にも上限があります。1つの資料あたり最大50万語、ファイルは200MBまでで、無料で使う場合は1つのノートブックにつき資料50件までです(出典:Google(Gemini Notebook ヘルプ・ソースの追加))。作れるノートブックは100件、質問は1日50回までです(出典:Google(Gemini Notebook ヘルプ・プランごとの上限))。有料のプランに上げると、これらの上限が上がります。

資料を追加できないときは、形式、1件あたりの量、件数の上限のいずれかに当たっていることが多いです。

複数の資料をまたいだ質問にGemini Notebookは答えられる

10件の資料を入れて質問すれば、10件すべてを見たうえで答えが返ってきます。

人が同じことをやろうとすると、まずどのファイルに書いてありそうかの見当をつけ、開いて探し、なければ次を開く、という手順を踏みます。ファイルが増えるほど、この探す時間が伸びます。Gemini Notebookは、どのファイルに書いてあるかを知らないまま質問できます。

ファイル名の付け方が担当者ごとにばらばらでも、中身を読んで答えるため、名前で探すときのような当たり外れがありません。

要点をまとめた形に変換できる

渡した資料は、質問に答えさせるだけでなく、別の形に変換できます。公式に挙げられているのは、学習ガイド、概要説明資料、音声概要、マインドマップなどです(出典:Google(Gemini Notebook ヘルプ))。既存の社内資料を、新人向けの説明資料にまとめ直すといった使い方ができます。

Gemini本体の機能はGeminiでできることの記事にまとめています。

Gemini Notebookは渡す資料の選び方で答えの質が決まる

結論:Gemini Notebookの答えは、渡した資料の中身をそのまま映します。1つの問いに渡す資料を絞るほど、答えは安定します。外す目安は、同じ言葉で書かれた性質の違う数字が入っているかどうかです。版が違う資料は混在させません。ノートブックを分ける数は、聞きに来る人の種類より多くしません。

1つの問いに渡す資料をどこまで絞るか

横断して聞けることと、何でも入れてよいことは別です。社内にある資料をとりあえず全部入れておけば何でも答えてくれる、とはなりません。

たとえば「この顧客に値引きできる条件を確認したい」と聞くとします。このとき渡すのは、最新版の価格表と取引条件の書面です。ここに提案書や製品カタログを一緒に入れると、そこに書かれた過去の提示金額や参考価格まで根拠の候補に入り、答えが条件の話から離れていきます。

問いごとに、渡す資料と外す資料を決めます。

聞きたいこと渡す資料外す資料
値引きできる条件を確認したい最新版の価格表、取引条件の書面提案書、製品カタログ
過去の提案で使われた言い回しを引きたい受注した案件の提案書価格表、失注した案件の提案書
製品の仕様を正確に答えたい最新版の製品資料、仕様書提案書、議事録

外す資料を決めるときの目安は、その資料に「同じ言葉で書かれた性質の違う数字」が入っているかどうかです。提案書には価格が書かれていますが、それは特定の商談で提示した金額であって、標準の取引条件ではありません。同じ「金額」という言葉で書かれた別の性質の数字が混ざると、答えの根拠が広がります。

最初に全部入れて、答えが合わなければ減らしていく進め方もできます。ただし減らす作業は、どの資料が答えに影響しているかを1件ずつ確かめることになります。問いを決めてから資料を選ぶほうが、結果的に速く終わります。

Gemini Notebookに古い版と新しい版を混ぜると答えが食い違う

同じ質問をして、違う数字が2つ返ってきたことがあります。当社で実際に確かめた動作です。

2026年8月11日、同じ製品の仕様書を「2025年版」と「2026年版」の2件だけ入れ、「月額料金、サポート対応時間、最低契約期間を教えてください」と質問しました。返ってきたのは、どちらか一方の数字でも、2つが混ざった数字でもありません。冒頭で「仕様書のバージョンによって異なります」と断ったうえで、版ごとに分けて両方を提示しました。

質問した項目2026年版(最新版)の答え2025年版(旧版)の答え
サポート対応時間平日9時から20時平日9時から17時
最低契約期間6カ月12カ月

月額料金も、版ごとに別の金額が示されました。引用番号も版ごとに分かれ、最新版が1、旧版が2という形で根拠をたどれる状態でした。さらに「最新版では月額料金が上がった一方で、サポート対応時間が延び、最低契約期間が短くなっています」と、差分まで整理して返してきました。

古い版が混ざっていても、誤った数字が出るわけではありません。ただし、どちらを採るかの判断は使う人に戻ってきます。1回なら読めば済みますが、社内の誰かが聞くたびに毎回この判断が発生します。最初から版を1つに決めて渡すほうが速く終わります。

なお、今回の資料はファイル名に版と年が入っていました。名前から版が分からない資料同士でも同じように整理されるかは確かめていません。資料の名前に版と日付を入れておくことが、実務では効きます。

資料の改訂が入った日にやることは3つです。改訂に気づく、古い版を外す、同じ質問をもう一度して答えが変わったかを確かめる。3つ目を飛ばすと、外したつもりの版が残っていても気づけません。

ノートブックを何個に分けるか

1つの中身を絞る話の次は、いくつに分けるかです。分ける軸は、製品ごと、顧客ごと、業務ごとのいずれかになります。どれが正解かは、誰が何を聞きに来るかで決まります。

営業が聞きに来るのは、目の前の商談で使う条件と言い回しです。この場合は製品ごとに分けると、聞きたいことと中身が一致します。インサイドセールスが聞きに来るのは、初回の問い合わせにその場で答えるための一般的な仕様と価格帯です。製品ごとに分けるより、よくある質問と回答をまとめた1つにしたほうが早く見つかります。管理部門が聞きに来るのは、社内の手続きや規程なので、業務ごとに分けます。

逆方向のコストも見ておきます。ただし、資料をどう渡したかで手間が変わります。Googleドライブから取り込んだ資料は、元のファイルを直せばノートブック側にも反映されます。Googleは、ドライブから取り込んだ資料は自動的に更新され、数分ごとに同期されると説明しています(出典:Google(Gemini Notebook ヘルプ))。手間が残るのは、ファイルを読み込ませた場合とテキストを貼り付けた場合です。この2つはそのノートブックの中だけに残るため、改訂のたびに入れ直すことになります。改訂が続く資料はドライブから渡しておくと、分けた数だけ更新の手間が増えることを避けられます。分ける数は、聞きに来る人の種類より多くしないのが目安です。

質問するときは、資料の外の知識で補われないように条件を書き添えます。

以下の質問に、渡した資料に書かれている内容だけで答えてください。書かれていない場合は「資料に記載なし」と答えてください。
質問:〇〇(製品名)の最低契約期間と、途中で解約したときの扱いを教えてください。
回答には、根拠になった資料名と該当箇所を必ず示してください。

自社が持っている資料をAIに読ませて使う進め方は、カスタムAI構築研修で扱っています。

Gemini Notebookが向く仕事と、向かない仕事

結論:Gemini Notebookが効くのは、答えがすでに自社の資料の中にある仕事です。資料に書かれていないことを考えさせる仕事には向きません。この線引きができると、社内から繰り返し来る質問、商談の準備、散らばった手順書の突き合わせの3つが最初の入口になります。

商談や会議の記録そのものをAIで残す方法は、AIで商談を記録する方法で解説しています。

Gemini Notebookが向くかどうかを見分ける3つの問い

1つ目は、その答えがすでにどこかの資料に書かれているかどうかです。書かれているなら、探す時間を短くする仕事になります。

2つ目は、その資料を集めて渡せるかどうかです。紙のファイルしかない、担当者のパソコンの中にしかない、という状態なら、まず集める作業が先に必要になります。

3つ目は、答えの根拠を元の資料で確かめる必要があるかどうかです。顧客に出す数字、契約に関わる条件、社内の規程のように、間違えられない内容ほど引用が効きます。思いつきを広げたいだけなら、引用は必要ありません。

3つとも「はい」なら向いています。1つでも「いいえ」があるなら、別のやり方に回します。

向かない仕事もはっきりしています。まだ誰も書いていないことを考える仕事、社外の最新情報を調べる仕事、資料に書かれていない判断をする仕事の3つです。来期の戦略を考える、競合の直近の動きを調べる、この顧客に例外的な条件を出すべきかを決める。どれも自社の資料の中に答えがないので、渡す資料をいくら増やしても答えは出てきません。

この線引きを先にやっておくと、使い始めてから「思ったほど使えない」となる場面が減ります。

繰り返し来る質問に、資料の該当箇所を引用付きで答えさせる

同じ質問が、月に何度も同じ人のところへ来る。製品の仕様、過去に出した回答、よく聞かれる条件の確認。答える側は毎回同じ資料を開いています。

製品仕様書、過去の回答履歴、よくある質問への回答をまとめて渡すと、聞かれた人が資料を開かなくても答えが返ってきます。答えは引用付きなので、「これは仕様書の第3章に書いてあった内容です」と、出どころごと相手に渡せます。

効くのは、答えが変わらない質問です。仕様や規程のように文書で決まっているものは、資料の中に答えがあります。案件ごとに条件が変わる質問は、資料の中に答えがないので向きません。

渡した資料の中から、次の質問への回答を作ってください。
質問:〇〇の保守サポートに含まれる範囲と、含まれない範囲を教えてください。
条件:資料に書かれている内容だけを使い、根拠になった資料名と該当箇所を示してください。書かれていない範囲は、推測せず「資料に記載なし」としてください。

集めた社内の知識を、誰がどう更新し続けるかまで含めた進め方は、営業の知識を社内で共有し続ける進め方で解説しています。

過去の提案資料を横断して商談の準備をする

似た業種、似た規模の会社に、過去にどんな提案をして、どの条件で決まったか。提案書は残っているのに、担当者が変わると誰も中身を知らない、という状態はよくあります。

受注した案件の提案書だけを集めて渡すと、実際に使われた言い回しと条件を引けます。「製造業で200名規模の会社に出した提案で、導入の効果をどう説明していたか」と聞けば、該当する提案書の該当箇所が引用付きで返ってきます。そのまま流用するのではなく、今回の商談に合う部分だけを取り出す使い方になります。

失注した案件を混ぜないことが要点です。混ぜると、決まらなかった提案の言い回しも同じ重みで根拠に入ります。受注案件だけに絞ると、返ってくる表現の質が揃います。

受注した提案の共通点を取り出して、提案の型を作るところまでを扱うのが提案資料作成AI研修です。

散らばった手順書を突き合わせて、どれが最新かを決める

同じ業務の手順書が、部署ごとに3つある。どれも少しずつ違っていて、どれが最新かを誰も断言できない。この状態を一度で片づける使い方があります。

散らばっている手順書をまとめて渡し、「この3つの手順書で、承認の回数が違う箇所を挙げてください」と聞きます。引用付きで差分が返ってくるので、どの手順書のどこが食い違っているかが一覧で分かります。人が3つを並べて読み比べるより、確実に早く終わります。

ここで終わらせないことが要点です。差分が見えたら、どれを残すかを決め、残さないものを外します。外さないままにすると、以降は質問のたびに「手順書のバージョンによって異なります」という答えが返り続け、そのたびに読む人が判断することになります。

この使い方は、混ざっている状態を解消するための一時的なものです。整理が終わったら、最新の1つだけを渡す状態に戻します。

営業に限った話ではありません。経理の締め処理、採用の面接の流れ、入退社の手続きなど、部署をまたいで手順書が増えやすい業務ほど効きます。

Gemini Notebookを会社で使うときの注意

結論:Gemini Notebookは無料でも使えますが、扱える資料の数と質問できる回数に上限があります。有料のプランに上げると、その上限が上がります。Googleワークスペースで使うと、会社の管理者の管理対象になります。できないこともはっきりしています。

Gemini Notebookは無料と有料、会社利用で何が変わるか

変わることは2つあり、それぞれ別の理由で変わります。

1つ目は上限です。無料で使う場合と有料のプランに上げた場合で、1つのノートブックに入れられる資料の数、作れるノートブックの数、1日に質問できる回数が変わります。上限が上がるのは有料のプランに上げたからで、個人で契約しても法人で契約しても、この点は同じです(出典:Google(Gemini Notebook ヘルプ))。

2つ目は管理です。Googleワークスペースで使うと、管理者が誰に使わせるかを設定でき(出典:Google(Google Workspace 管理者ヘルプ))、入れたデータの扱いも会社の契約に沿った取り決めになります。会社の資料を入れるなら、こちらの形が前提です。個人のアカウントで会社の資料を入れると、管理者からは何が入っているか見えません。

無料で試して使い勝手を確かめ、社内の資料を本格的に入れる段階でGoogleワークスペース側に寄せる、という順番が現実的です。無料と有料で何が変わるかは、Geminiで何ができる?でも整理しています。

社内の情報を入れるときの線引き

Googleワークスペースで使う場合、渡した資料、質問、回答は人のレビューにも学習にも使われないとGoogleは説明しています(出典:Google(Gemini Notebook ヘルプ))。会社の資料を入れる前提としては、この記述が起点になります。

そのうえで社内で決めておくのは、入れてよい資料の範囲です。顧客名や個人情報が入った資料をどこまで入れるかは、顧客との契約や社内規程との兼ね合いで決まります。入力したデータの扱いが契約の形でどう違うかは、無料版のChatGPT・Geminiは商談データが学習される?で整理しています。

Gemini Notebookにできないこと

できないことは、渡した資料の中だけで答えるという性質の裏返しです。1つ目は、渡していない資料の話には答えられないことです。2つ目は、渡した資料そのものが間違っていれば、間違ったまま答えることです。古い価格表を渡せば、古い価格を根拠にした答えが返ってきます。3つ目は、扱える形式と量に上限があることです。

資料の中身が正しいかどうかまでは見てくれません。何を渡すかを決める作業は、使う側に残ります。

Gemini Notebookを自社で使い始めるときの手順

読み終えたあとに手を動かす順番は、次の6つです。

  • 社内で繰り返し聞かれている質問を1つ選び、その答えが今どの資料に書かれているかを書き出す。
  • その質問に渡す資料と、外す資料を決める。同じ言葉で書かれた性質の違う数字が入っている資料は外す。
  • 渡す資料の版を1つに揃える。旧版のファイルはノートブックから外す。
  • 実際に質問し、返ってきた答えの引用先を開いて、根拠になった資料と該当箇所を確かめる。
  • 社内の資料を本格的に入れる前に、Googleワークスペース側で使うか、入れてよい資料の範囲はどこまでかを決めておく。
  • 資料が改訂されたら、古い版を外し、同じ質問をもう一度して答えが変わったかを確かめる。

当社、株式会社AnataAIは、営業組織の生成AI活用を目的とした「営業向けAI活用研修」を提供しています。自社の資料をどう渡すかを決めるところから相談したい場合は、お気軽にまずはご相談ください。

Gemini Notebook(旧ノートブックLM)に関するよくある質問

Q1. NotebookLMとGemini Notebookは同じものですか?

A. 同じものです。Googleが提供している機能で、名称がNotebookLMからGemini Notebookに変わりました。

Q2. Gemini Notebookは無料で使えますか?

A. 無料でも使えます。ただし、1つのノートブックに入れられる資料の数と、1日に質問できる回数に上限があります。有料のプランに上げると、これらの上限が上がります。

Q3. Gemini Notebookに社内の資料を入れて大丈夫ですか?

A. Googleワークスペースで使う場合、学習には使われません。ただし、入れてよい資料の範囲は社内で別途決めます。詳しくは本文「社内の情報を入れるときの線引き」をご覧ください。

Q4. Gemini NotebookとGeminiのGemは何が違いますか?

A. 答えの出どころが違います。Gemini Notebookは渡した資料の中だけを根拠にして答える機能で、GemはGeminiに毎回同じ指示の型を持たせる機能です。

Q5. Gemini NotebookはGeminiのアプリからも同じノートブックを開けますか?

A. 開けます。ただし、Geminiのアプリ側から聞くと答えの根拠になる範囲が変わります。使い分けは本文「Geminiのアプリから開くと答えの範囲が変わる」で説明しています。

この記事を書いた人

株式会社AnataAI 代表取締役社長 村田欣祥

村田 欣祥

株式会社AnataAI 代表取締役社長。2007年より人材ベンチャー、東証上場企業グループ会社の取締役社長を経て、2023年に株式会社ラクスへ入社。「楽楽精算」等の営業戦略に携わる。累計10年以上の営業組織マネジメントと経営経験を活かし、2026年にAnataAIを創業。

「営業職こそAIを武器に」を掲げ、現場目線の生成AI活用による営業DX・業務改善コンサルティングやAI研修を提供している。

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